原爆症認定集団訴訟 東京訴訟 大阪判決を示しながら国に迫る
気迫の弁論に拍手
2006年5月17日、原爆症認定集団訴訟の第18回口頭弁論が東京地裁103号法廷でおこなわれました。この日は、国・厚生労働省側の弁論が予定されていましたが、国側は何の発言もしませんでした。このため、近畿の尾藤廣喜弁護士が、5月12日に言い渡された大阪地裁判決を引きながら、国が今とるべき道について厳しい弁論をおこないました。
ポイントとして、(1)DS86はシミュレーションでしかないこと、(2)残留放射線や放射性降下物は、広島の己斐・高須、長崎の西山に限定される実態はないこと、(3)原因確率が小さいからといって放射線被曝を否定されるものではないこと、(4)被爆者の生活歴・病歴などを総合的に見るべきこと、(5)内部被曝を認めたこと――などとのべ、国は控訴することなく認定制度を抜本的に改めよと締めくくり、法廷内に拍手が起きました。