原爆症認定集団訴訟 東京訴訟 第1回法廷前に原告死亡
東京原告・弁護団、弁論準備に大車輪
東京地裁での原爆症認定集団訴訟が、いよいよ2003年7月28日の第1回口頭弁論からはじまります。この日を前に、原告と弁護団にあわただしい動きがありました。7月11日、原告の一人、右近行洋さんが亡くなったのです。享年62歳。死因は悪性リンパ腫でした。裁判官に陳述を聞いてもらえるように弁護団は「証拠保全」の手続きをしていましたが、右近さんの意識が回復しなかったため、実現しませんでした。悪性リンパ腫が脳にもできたことを知った右近さんは、「時間がない。意識があるうちに裁判を起こしてほしい。裁判官に聞いてほしいことがある」と何度も話していました。
法廷で陳述に立つ原告の加藤力男・原告団団長と関口智恵子さんは、担当の弁護士と何度も会って原稿の準備をしています。
あらたな参加者がふえて18人となった東京弁護団は手分けをして、この口頭弁論や、裁判所に出す書証の準備、さらに、異議申立を出している人の口頭審査への対応で大奮闘しています。