被爆者相談所および法人事務所
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「健康診断受診者証」の交付

 広島・長崎の「黒い雨」降雨地域などにいて影響を受けた可能性のある人に「健康診断受診者証」を交付し、健康診断などを無料で受けられるようにした制度です。その後、長崎への原爆投下当時に爆心地から半径12キロメートル以内にいた人のうち「被爆者手帳」や前記の条件に当てはまらない人が、新たな種別の「健康診断受診者証」交付対象として追加されました。前者の交付を受けた人は「第1種健康診断受診者証所持者」、後者の交付を受けた人は「第2種健康診断受診者証所持者」(長崎被爆体験者)と呼ばれるようになりました。
  「健康診断受診者証」の特徴を表にまとめました。

健康診断受診者証の第1種と第2種のおもな違い
第1種 第2種
交付条件 原爆投下時、広島・長崎の指定された地域に住んでいたこと 原爆投下時、長崎の指定された地域に住んでいたこと
被爆者手帳への切り替え あり
被爆者の「健康管理手当」の対象になる疾病にかかった場合、被爆者手帳への切り替えができる
なし
無料の健康診断 あり
年2回の一般健診と年1回のがん検診
あり
年1回の一般健診のみ
手当 なし
被爆者手帳に切り替えたあとは、被爆者の手当が受給できる
なし
医療費助成 なし
被爆者手帳に切り替えたあとは、被爆者の制度の医療費助成が受けられる
あり(条件付き、申請が必要)
申請して認められると、「被爆者の制度」と同等の医療費助成が受けられる

第1種健康診断受診者証所持者

 広島と長崎の原爆投下直後「黒い雨」が降ったと国が定めている地域にいた人は「第1種健康診断受診者証」の申請ができます。認められると「健康診断受診者証」が発行され、被爆者と同じく年2回の健康診断と年1回のがん検診、精密検査を無料で受けられます。ただし、医療費の助成や手当の支給はありません。
 「第1種健康診断受診者証所持者」が、被爆者の「健康管理手当」の対象になる病気(ページ一番下の表を参照)にかかった場合、「被爆者手帳」に切り替えることができ、医療費助成や各種手当など「被爆者の制度」を利用できます。
 2021年7月の「黒い雨」訴訟の広島高裁判決で国が全面敗訴し、広島の「黒い雨」(長崎のぞく)による原爆放射線の影響があったと認める範囲の再検討がおこなわれています。

広島の「黒い雨体験者」の制度

 広島に投下された原爆による「黒い雨」に遭ったことが認められ、被爆者の「健康管理手当」の対象になる病気(ページ一番下の表を参照)にかかっている人には、2022年4月から「被爆者手帳」が交付されることになりました。
 「黒い雨体験者」として「被爆者手帳」が認められる条件については、東友会までお問い合わせください。

第2種健康診断受診者証所持者(長崎被爆体験者)

 国が定めた長崎の爆心地から半径12キロメートル以内の区域に、原爆投下当時に住んでいた人が「第2種健康診断受診者証」を申請できます。「第2種健康診断受診者証」所持者に対して国は、トラウマなど精神的な被害だけを認め、原爆放射線の影響は否定しています。このため、被爆者や「第1種健康診断受診者証」所持者と同じ一般検査を年1回無料で受けられますが、がん検診はありません。

医療費助成制度利用の手続き

まず「第2種健康診断受診者証」の申請

 東京在住で「第2種健康診断受診者証」の交付を受けていない人は、東京都に申請して認められることが必要です。

医療費助成の申請はその後

 「第2種健康診断受診者証」を交付された人のうち、「11種類の障害のいずれかを伴う疾病」にかかっていると診断された人は、医療費助成を長崎市に申請できます。(「11種類の障害」は、被爆者の「健康管理手当」の対象になる11種類の障害と同じ。ページ一番下の表参照)
 認められると「第2種健康診断特例区域医療受給者証」が交付されます。この事業は2024年12月から実施されています。
  東京在住者も、この医療費助成については長崎市に申請する点に注意してください。

「第2種健康診断受診者証」の交付申請と、その後の医療費助成(「第2種健康診断特例区域医療受給者証」の交付申請)

  • 「第2種健康診断受診者証」の交付申請についての問い合わせは、東京在住であれば東友会または東京都に
  • 「第2種健康診断特例区域医療受給者証」の申請および間い合わせは、東京在住者も下記に。
    長崎市原爆被爆対策部調査課 〒850-8685 長崎市魚の町4-1 電話: 095-829-1147
  • 「第2種健康診断特例区域医療受給者証」が交付されれば、被爆者と同じ医療費助成が受けられます。ただし、対象にならない疾病もあります。対象にならないのは以下の通りで、被爆者の場合と同じです。
    • 軽いムシ歯(C1、C2 など)
    • 遺伝性の病気
    • 被爆前からの精神病
    • 生まれつきの病気・障害
    • 明らかに原爆が原因ではない障害(事故、中毒、伝染病、天災など)

被爆者の「健康管理手当」の対象になる11種類の障害・主な病名

第1種健康診断受診者証所持者または広島の「黒い雨体験者」で、この表にあるような病気にかかっている人は、手続きをすれば「被爆者健康手帳」が交付されます。
第2種健康診断受診者証所持者で、この表にある「11種類の障害」のいずれかを伴う疾病にかかっていると診断された人は、長崎市に申請して認められれば、医療費助成が受けられます。

障害名 主な病名
造血機能障害
  • 再生不良性貧血、血小板減少症、白血球減少症など
  • 鉄欠乏性貧血
  • その他の貧血症
肝臓機能障害 アルコール性・ウイルス性を除く慢性肝炎、肝硬変など
細胞増殖機能障害 すべての部位の悪性新生物(がん、白血病など。脳腫瘍だけは良性腫瘍でも認められる場合があります。)
内分泌腺機能障害
  • 糖尿病、甲状腺機能低下症、甲状腺腫など
  • 甲状腺機能亢進症
脳血管障害 脳出血、くも膜下出血、脳硬塞など
循環器機能障害 高血圧性心疾患、狭心症、心筋硬塞など
腎臓機能障害 慢性腎炎、ネフローゼなど
水晶体混濁による視機能障害 先天性・糖尿病性を除く白内障のみ
呼吸器機能障害 肺気腫、肺線維症など
運動器機能障害 変形性脊椎症、変形性関節症など
潰瘍による消化器機能障害 胃潰瘍、十二指腸潰瘍、潰瘍性大腸炎