原爆症認定審査の遅れに国は責任とれ 「不作為の異議申立」はじまる
東京でも21人が提出
全国11都府県の被爆者240人が、「一刻も早く原爆症認定審査を」と「不作為の異議申立」を提出しています。「不作為の異議申立」は、申請した日の翌日から20日間以内に回答することが厚労省に求められますが、届く回答は「順番待ちです」というだけです。この問題を解決しようと2009年2月16日、広島、近畿の代表が上京して厚労省に要請しました。厚労省側は、滞留件数は2008年末現在で約8000件だと報告しながら「個々の事例については回答できない」の一点張り。近畿弁護団の弁護士や広島の相談員は「順番というのは何番目なのかくらいは知らせろ」「届いた照会が県に止められていて、本人に通知されていない」「高齢化した被爆者の実態を無視している」と強く抗議しました。
東友会が対応している申請でも1年以上待たされている人は、2005年9月に白内障で申請した人など39人にのぼります。
このため2009年3月9日、東京でも21人が「不作為の異議申立」を提出しました。この日、都庁での申請行動に参加した申請者は5人でしたが、地区の会の代表など14人も参加。飯田マリ子会長が「病状が重く、都庁まで来られない申請者が多い。一刻も早く審査を」と訴え、申請者を代表して三鷹の大岩孝平さんが「私の白内障は積極認定の範囲。とっくに認定されるべきだ」と話しました。