被団協と厚労省が原爆症認定基準で初の協議
原爆症認定制度の抜本改定署名41万余を提出
被団協と原爆症認定集団訴訟原告団、弁護団の3者が要請していた原爆症認定の新基準に関する厚生労働省との初協議が2008年2月18日に開かれました。
厚労省側からは西山正徳健康局長など6人、被団協側から田中熙巳事務局長、飯田マリ子東友会会長、山本英典全国原告団団長や弁護士ら13人が参加。東友会の藤平典副会長ら20人が傍聴しました。
厚労省の西山局長は、「少なくとも『原因確率』は廃止しようじゃないかとイメージ案をつくった」と発言。被団協の田中事務局長は「厚労省の新しいイメージは一定の改善方向を示しているが、2007年9月に提出した被爆者の要求には沿っていない」と述べました。
厚労省側から「イメージ」の説明の後、被団協側から質疑があり、厚労省側は、自動的に認定する際の振り分け以外で「原因確率」は使わない、「3.5キロ以内直爆」「100時間以内2キロ以内入市」の悪性新生物(ガン)はすべて積極的認定の範囲とする、心筋梗塞と白内障の基準は専門家に検討を依頼する――と回答。被団協側から、協議を無視して基準を確定しないこと、次回の協議を3月初旬に開催するよう要請しました。
協議の前に、原告・被爆者と支援ネットワークの100人が厚労省前で「被害の実態にみあった新基準を」と街頭行動。集まった41万634人分の「制度の抜本改定を求める署名」を厚労省前に積み上げ、代表が省内に入って提出しました。