被爆体験「聞きとり・語りつたえ」 地域で運動がスタート
原爆症認定集団訴訟を成功させるには、「被爆者みんなが原告」になりさまざまな被爆の証言を法廷と世論に反映させることが不可欠だと、日本被団協は「いまなおつづく原爆被害 聞きとり語りつたえ運動」を起こすことをよびかけました。被爆者の被爆体験とその後の人生、からだ・こころ・くらしに刻み込まれた原爆被害を改めて語り、支援者がそれを聞きとり、広く伝えるとりくみです。
北区で青年たちが「ヴォイス(VOICE)」を結成――11月に最初の行動日
北区の青年たちが2003年10月13日、被爆体験を語り継ぎ核兵器の使用を許さない北区青年の会「ヴォイス」の結成集会を開きました。
「聞きとり・語りつたえ」運動に焦点をあてた組織が動き出すのは全国で初めて。新聞で見て参加した医師や若者、被爆者ら23人が参加。「聞きとり・語りつたえ」について学習したあと、第1回として、双友会会長の飯田マリ子さんの体験を約40分間聞きました。
ヴォイス会長の山崎淳さん(19歳)は「被爆者の声をきき、私たちが自分の声で語りつたえる意味でヴォイス(声)と名づけた。被爆国の青年には被爆体験を語り継ぎ核兵器をなくす責任があると思う」と決意表明。1.毎月行動日を決めて聞きとろう、2.聞きとった内容を集団訴訟に反映しよう、3.戦争の動きに反対する流れを大きくしよう――と、11月に最初の行動日を設けることを申し合わせました。
医療系学生が「メディカルおりづるネット」結成
2003年10月13日、メディカルおりづるネット(通称:メディづるネット)が結成されました。メディカルとは医学・医療のこと。原爆症認定裁判を支える医療系学生の会で、「学んだだけでなく、行動したい」と元気いっぱい。「『いのち』にこだわる私たちは、核兵器の存在を絶対に認めません」と、被爆者とともに立ち上がることを決めました。
「中野まつり」で被爆者の絵・証言で訴え 中野・長広会
2003年10月4日、5日に「中野まつり」がおこなわれ、区民ら2000人余が参加。中野区の被爆者の会、長広会は「反核・平和のひろば」に出店しました。
「原爆と人間展」を中心に被爆者の描いた絵と証言、平和書道展、中野区の空襲・戦績など多彩な展示があり、ステージにも出演。杉並光友会からお借りした長崎原爆(ファットマン)の模型は好評でした。