ノーモア・ヒバクシャ東京2次訴訟 国・厚労省が1人を控訴

全国からの「控訴するな」の声を無視

　ノーモア・ヒバクシャ東京第2次訴訟の全面勝訴判決に対して2016年7月12日、厚労省は「慢性心不全」で原爆症認定を求めている山本英典原告団長だけを控訴し、5人の原告の控訴を断念しました。2015年10月の判決には基準より0.5キロ遠い距離で被爆した心筋梗塞の原告を控訴しましたが、今回は1キロ遠い心筋梗塞と甲状腺機能低下症の原告についての控訴を断念しています。
　東友会は、「絶対に控訴させない」と判決の翌日からEメールとファックスを使って、「控訴するな」の要請を厚生労働省に集中してもらうよう全国に呼びかけました。
　北海道原水協はこのお願いをニュースに印刷して広げ、愛知、近畿、広島、長崎、熊本、首都圏からも厚労省に要請したとのお知らせが。「診療所の職員みんなでファックスを送りました」と、診療所の看護師長さんからの嬉しい電話もありました。
　2016年6月30日午後は、山本原告団長、東友会の大岩孝平代表理事、日本被団協の田中煕巳事務局長、内藤雅義弁護団長ら11人が厚労省を訪ね、控訴しないよう申し入れましたが、「要望を聞き置く」という従来の頑なな姿勢で被爆者と原告の要望を突き放しました。
　7月8日には、東友会と東京弁護団から16人が参加して厚労省前で「控訴するな」の要請行動をおこないました。

【備考】5番目の原告は遺族、申請者は死去。