被爆者相談所および法人事務所
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ノーモア・ヒバクシャ訴訟で集会 原告、支援者、弁護士がスクラム

国は原爆被害の実態を受け止めよ

 ノーモア・ヒバクシャ訴訟の東京第1次訴訟の結審が2015年3月26日と決まった2014年12月9日、東友会と東京原告団、弁護団は、港区新橋の会場で「ノーモア・ヒバクシャ訴訟の勝利をめざす東京集会」を開き、原告、弁護士、被爆者、東京原水協の人びと70人が参加しました。
 集会では、この日意見陳述をした金井知明弁護士があいさつ。山本英典原告団団長が「ノーモア・ヒバクシャ訴訟を勝利して原爆症認定制度を抜本的に変えよう」とあいさつした後、参加した原告がそれぞれマイクをもって自己紹介。中川重徳弁護団事務局長が参加した弁護士を紹介しました。
 意見陳述を傍聴した参加者の感想は、「当時の総理大臣・自民党総裁だった麻生さんが、訴訟の場で争う必要のないようにするという『確認書』に署名したのに、なぜこんなことになっているのか。麻生さんを追及できないのか」と被爆者。「原爆症認定問題で原爆被害の実態を隠しつづける政府の姿勢と核兵器の完全禁止・廃絶に背を向ける態度は一体のもの。全面的に支援している」と支援者。「私は甲状腺機能亢進症だが集団訴訟で勝利して原爆症に認定された。しかし、同じ病気では誰も認定されていないのは不公平」と元原告。参加者それぞれが支援の思いを確認し合いました。
 その後、原爆症認定集団訴訟全国弁護団事務局長の宮原哲朗弁護士が、これまでの訴訟と裁判の解決をめざす被爆者援護法の改正内容と政府の動きについて、ノーモア・ヒバクシャ訴訟全国弁護団連絡会事務局長の中川重徳弁護士が、全国2高裁5地裁ですすめられているノーモア・ヒバクシャ訴訟の動きについて報告。東京訴訟弁護団の内藤雅義団長が、現在裁判の争点になっている低線量被曝と心筋梗塞などの非がん疾患との因果関係について説明しました。
 最後に、2週間に一度、抗がん剤の治療を受けている原告が、治療が終わった後に集会に参加。「申請した腎臓がんが肝臓に転移しています。肝臓には次々がんがみつかり、何年も制がん剤を続けていて、裁判や集会に参加できません。みなさんのご支援に励まされています」と報告し、拍手に包まれました。

並べられた机の席を埋める参加者たち。前方で弁護士が立って報告している。参加者は資料に目を落としたりmemoをとりながら聞いている。
実際の原爆被害と原爆症認定制度の落差がますます鮮明に