原爆症認定東京訴訟 原告2人が証言 厚労省側の反対尋問に失笑も
2013年9月10日、原爆症認定東京第1次訴訟の原告本人尋問が東京地裁で開かれ、40人が傍聴しました。
最初に証言した竹廣積さん(広島被爆)は、尋問中に胃ガン手術後のダンピング症状が出てはいけないと昼食を抜いて裁判にのぞみました。
当時生後5カ月だった竹廣さんは、父親を捜索するために入市したときの様子を家族から聞いた話をもとに証言。手術後の経過観察とともに手術の後遺症によって日常生活が困難になっている実態を証言しました。
被爆当時14歳だった高石洋一さん(長崎被爆)は、鮮明に覚えている被爆当時の様子を証言。8月10日に知り合いを捜すために入市した経路や爆心地付近の様子、戦後、被爆者差別を恐れたことについて証言しました。
これらの主尋問に対する厚生労働省側代理人の反対尋問には、傍聴席から失笑がもれる場面が何度も。竹廣さんが医師から聞いていない貧血はないのかと聞いたり、高石さんに対しては「被爆のとき身を乗り出したと書いてあるが、別の書類では窓際にいたとある。どちらが正しいのか」など。傍聴者から「原爆が落ちたときどんな姿勢でいたかなんて、厚労省はなぜそんなにこだわるのか、おかしい」という声がありました。