被爆者相談所および法人事務所
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2007年発表の抗議・声明など

久間防衛大臣に怒りを込め抗議する

2007年7月2日

東京都原爆被害者団体協議会(東友会)

 久間防衛大臣が6月30日、「広島、長崎への原爆投下はしょうがなかった」と発言したことに、われわれ、広島、長崎で原爆被害を受けた被爆者は、体が震えるほどの怒りをもって抗議する。
 貴大臣はこれまでも、何回か長崎での原爆犠牲者慰霊式典に参加し、犠牲者に追悼の献花をしていたと記憶しているが、これは単なるポーズにすぎなかったのか。被爆者に対する偽善であったのか。国民を欺瞞していただけなのか。
 広島、長崎の市民が、一瞬の閃光とともに、つぶされ、焼かれ、吹き飛ばされ、生き残っても、もだえ苦しみ、62年たってもなお放射線の後障害で殺され続けていることを、貴大臣は知らないとでもいうのか。
 こんな残虐兵器を、使わせるに至った日本帝国政府の指導者、現実に使用したアメリカ政府にたいし、何の抗議もせず、反省も謝罪も求めず、犠牲になった人々への償いもせず、あろうことか、犠牲者に向かって「しょうがなかった」と言い放つとは、まともな感覚を持った人間の言うことではない。
 まして、国民の安全を守ることを旨とすべき防衛省の大臣の言うべき言葉ではない。こんな大臣の下では、戦争に駆り立てられることも、その結果として犠牲になることも、「しょうがなかった」ことになってしまう。

 われわれ被爆者は、久間大臣に要求する。
 久間大臣は、国民に対して、原爆投下を是認する発言をしたことを謝罪せよ。
 発言を撤回せよ。
 発言の責任をとって大臣を辞任せよ。

 われわれは安倍総理に要求する。
 原爆投下を是認するアメリカ政府に抗議せよ。
 原爆投下を是認するような閣僚を罷免せよ。

満席の緊急抗議集会の会場。大きいテレビカメラが手前に写っている。
7月2日の緊急抗議集会