被爆者相談所および法人事務所
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2006年発表の抗議・声明など

【声明】
北朝鮮の地下核実験に厳重に抗議し、核兵器の一刻も早い廃棄を求めます
核戦争の生き証人・被爆者の声を聞いてください

 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、昨日、地下核実験を強行したことを発表しました。
 北朝鮮には、広島・長崎の原爆被爆者が1000人近く生活していると聞いています。私たちの会員のなかにも、被爆者である身内が北朝鮮で生活している人も少なくありません。
 この人びとの広島・長崎での体験や平和への願いは、北朝鮮の指導者たちに届いていないのでしょうか。私たちの隣国であり、ともにあの地獄を体験させられた被爆者が多く住む国が、核実験という暴挙を強行したことに対して、深い悲しみとともに大きな失望を感じています。
 私たちはあの人類最初の核戦争から、かろうじて生き残ることはできました。しかし、61年間、その後障害に苦しみつづけ、この不安は、私たちに次の世代にも引き継がれています。
 核戦争に勝者はありません。核兵器によって守れるものはありません。
 原爆=核兵器は、世代を超えて人類を殺しつくす兵器です。核兵器の開発や保有はもちろん、その使用を目的とする核実験、そして、核兵器を使っての脅しも、私たちは決して認めることはできません。
 私たち東京都内に住む原爆被爆者は、広島・長崎で無惨に殺されていった人々、その後、核兵器によって殺されていった数十万の原爆死没者たちの命の重みをこめて、北朝鮮政府の暴挙に抗議し、要求します。

  1. 核兵器の開発計画を中止し、核兵器による脅しや防衛政策をただちに止めてください。
  2. 「6カ国協議」にふたたび参加し、朝鮮半島をはじめとする北東アジアの非核化のための協議を開始してください。
  3. 北朝鮮国内に住む「核戦争生き証人」被爆者の被害の実態をしっかりと掌握し、その声と願いをくみとってください。

 さらに私たちは、アメリカ政府を中心にした核兵器保有国政府にも要求します。

  • 2000年5月のNPT再検討会議で確約した核兵器廃絶の約束を実行し、核兵器廃絶のための国際条約締結のための行動を、開始してください。

2006年10月10日

東京都原爆被害者団体協議会(東友会)

米英共同の臨界前核実験に抗議します

2006年2月24日

アメリカ合衆国大統領 ジョージ・W・ブッシュ殿

  • 東京都原爆被害者団体協議会(東友会)
  • 会長 横川嘉範

 あなたは英国と共同して、2月24日未明(日本時間)、ネバダ核実験場の地下で通算22回目の臨界前核実験を強行しました。
 私たちは、人類最初の核戦争をこの目で見、体験しました。それは、筆舌に尽くしきれない、まさに、「地獄」としかいいようのない事態でした。そして、あの忌まわしい放射線を、私たちは全身に受けました。
 この体験から私たちは、深い悲しみと憤りをこめて、あなたと英国の暴挙に抗議します。 あなたが、小型核兵器の開発と、先制核攻撃戦略を進めているときだけに、今回の実験も、核戦略を推し進めるものとしか考えられません。
 いま全国12の地方裁判所で、原爆症の認定を求める集団訴訟がおきています。この原爆症を引き起こしたのも、あなたの国が61年前に広島・長崎に投下した原爆によるものです。
 原告のほとんどが70歳をすぎ、ガンや甲状腺、肝臓の病気に苦しんでいます。人生の終わりに立つ原告たちが、裁判によって求めているのは、みずからの体と被爆の傷をさらすことによって、いまもつづく核兵器の被害を知らせ、核兵器廃絶の力になりたいという切なる思いによるものです。
 そして、「核兵器が存在する以上、このままでは死ねない」「原子野で殺されていった死没者に合わせる顔がない」という、あの「地獄」を知るからこそ思う被爆者の痛切な願いからです。
 私たちは、人類の未来のために要求します。

  1. 臨界前核実験を、ただちにやめてください。
  2. 核兵器の開発、地下核実験の再開など、核兵器使用につながる核兵器戦略計画を中止してください。
  3. 2000年5月のNPT再検討会議での核兵器廃絶の約束を実行し、核兵器廃絶のための国際条約締結のための行動を、開始してください。
  4. あなたの国の人びとに広島・長崎の被害の実態を広く知らせてください。

米英共同の臨界前核実験に抗議します

2006年2月24日

イギリス首相 トニー・ブレア殿

  • 東京都原爆被害者団体協議会(東友会)
  • 会長 横川嘉範

 あなたは、2月24日未明(日本時間)、米国のネバダ核実験場の地下で米国と共同して臨界前核実験を強行しました。
 私たちは、人類最初の核戦争をこの目で見、体験しました。それは、筆舌で表しきれない、まさに、「地獄」としかいいようのない事態でした。そして、あの忌まわしい放射線を、私たちは全身に受けました。
 この体験から私たちは、深い悲しみと憤りをこめて、あなたと米国の暴挙に抗議します。 米国が、小型核兵器の開発と、先制核攻撃戦略を進めているときに、あなたが共同で核実験を強行することは、米国の核戦略を補佐するものとしか考えられません。
 いま全国12の地方裁判所で、原爆症の認定を求める集団訴訟がおきています。この原爆症を引き起こしたのも、あなたの国が61年前に広島・長崎に投下した原爆によるものです。
 原告のほとんどが70歳をすぎ、ガンや甲状腺、肝臓の病気に苦しんでいます。人生の終わりに立つ原告たちが、裁判によって求めているのは、みずからの体と被爆の傷をさらすことによって、いまもつづく核兵器の被害を知らせ、核兵器廃絶の力になりたいという切なる思いによるものです。
 そして、「核兵器が存在する以上、このままでは死ねない」「原子野で殺されていった死没者に合わせる顔がない」という、あの「地獄」を知るからこそ思う被爆者の痛切な願いからです。
 私たちは、人類の未来のために要求します。

  1. 臨界前核実験を、ただちにやめてください。
  2. 核兵器の開発、地下核実験の再開など、核兵器使用につながる核兵器戦略計画を中止してください。
  3. 2000年5月のNPT再検討会議での核兵器廃絶の約束を実行し、核兵器廃絶のための国際条約締結のための行動を、開始してください。
  4. あなたの国の人びとに広島・長崎の被害の実態を広く知らせてください。