被爆者相談所および法人事務所
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「相談電話のこえ」 2024年

2024年「東友」6月号から

骨粗しょう症と診断され、医療費助成の申請を出しましたが…

 65歳、女性。被爆二世。東京都の「被爆者の子 医療費助成」についての相談。

 これまで糖尿病の医療費を「被爆者の子 医療費助成」制度を使って無料にしていただいてきました。去年12月に転んで骨折し、骨粗しょう症と診断され、追加で医療費助成の申請を出しました。
 これも認められて、申請した12月に遡って助成を申請しましたが、被爆者の担当ではない東京都福祉局の医療給付担当「マル都」というところから、入院したときの病気と違うので、医療費助成はできないという通知がありました。
 入院の医療費は8万円ほどです。転んで骨折したので骨粗しょう症がみつかったのになぜでしょうか。納得できません。「マル都」からの通知には、「病院の医事課担当へ問い合わせを」と書いてあります。どうしたらいいでしょうか。

相談所での対応

 この人は東友会に相談しながら病院の医事課に交渉して医師に確認してもらい、入院時の医療費助成も受けられることになりました。

2024年「東友」5月号から

医療特別手当の更新書類提出には、必死の思いで臨んでいます。

 81歳、男性。広島1.0キロ直接被爆。医療特別手当・健康状況届についてファクシミリでの相談。

 3年に一度の医療特別手当継続のための手続きですが、医師の診断書を3年前のコピーとつけあわせて、ちょっと心配になって、ファックスで送ります。あらかじめ、東友会に見ていただいてから提出したいと思います。
 もし医療特別手当が打ち切られますと、我が家の家計はいっぺんに行き詰まってしまいますので、書類提出には必死の思いで臨んでいます。窮状をご賢察の上、よろしくお願いいたします。

解説

 医療特別手当(2024年度額は月額15万20円)は、3年に一度の更新手続きの際に「要医療性」が認められないと特別手当(2024年度額は5万5400円)に切り替えられます。
 この人は、20年前に「胃がん」が原爆症と認定されました。以後、がんは再発していませんが、胃を全摘した手術の後遺症の治療が続いているため「要医療性」が認められ、医療特別手当が継続しています。

2024年「東友」3月号から

身の回りの世話をしてくれていた夫も私と同じく要介護に。今後が不安です。

 女性、86歳。広島被爆。高齢夫婦の二人暮らし。ともに要介護。今後の生活についての相談。

 私は身体が不自由で一人で外出はできません。これまで、夫が身の回りの世話をしてくれたのですが、夫も病気がみつかって治療中で、私と同じように要介護となりました。これからの生活が不安です。助けてもらえる方法ははないだろうかと電話しました。
 私は部屋の中でも歩行器を使って家事をしています。通院時は夫が付き添いタクシーで出かけていました。タクシーの乗り降りや、病院での待ち時間も付き添ってくれていました。
 これまで夫婦二人で力を合わせて頑張ってきました。ホームヘルパーの利用も勧められましたが、知らない人に家に来てもらうのはどうしても抵抗があり、これからも人のお世話にはなりたくないと二人とも思っています。夫は、「少しずつ体力が戻ってきているから大丈夫」と言ってくれるので、もう少し今のままで頑張りたいとは思っているのですが……。

2024年「東友」1月号から

原爆症認定申請のための検査も、治療も身体に負担をかけるとの助言を受け…

 91歳、女性。広島2.5キロ直接被爆。長男から原爆症認定申請についての相談。

 母が腎臓がんと診断されました。東友会の資料を見て原爆症と認定される可能性があることを知り、書類を送ってもらいましたが、主治医の助言に従い、家族で相談して申請は出さないことにしました。
 主治医によれば、「画像検査などで腎臓がんがあることは明らかだ。しかし、厚生労働省が指定する『原爆症認定申請に必要な添付書類の一覧』には、がんの確定診断のために細胞を直接調べるなど身体に負担をかける検査が必要と書かれている。治療が必要らしいが、長期入院して経過も思わしくない高齢者に制がん剤などの負担をかける治療をするかどうかは難しい。そのような検査や治療は命にかかわることもあるので医師としては奨めたくない」とのことでした。
 被爆して80年近く、いろいろ苦しんできた母なので、認められるとよいと思ったのですが、残念です。