「相談電話のこえ」 2023年
2023年「東友」5月号から
治療が終わって13年目ですが、手当は継続できるでしょうか。
77歳、男性。長崎・胎内被爆。転居先から医療特別手当の更新についての相談。
昨年4月、自然豊かな県へ引っ越しました。63年間の東京での暮らしに別れを告げ、森の中で人生を全うすることになりそうです。東友会にはほんとうにお世話になりました。
3月に県から医療特別手当の更新に必要な健康状況届を出すよう書類が届きました。転居後も、がんの手術や化学療法を受けた東京の病院に、医師の指示で定期的に通院しています。この手術がもとで起こっている逆流性食道炎の治療も以前と同じです。医師の処方で消化薬をもらっているのも都内に住んでいたときと同じです。治療が終わって13年目ですが、手当は継続できるでしょうか。
相談所の対応
都内の病院の医師が作成した診断書のコピーが東友会に届き、チェックして返答。この人は県に健康状況届を提出しました。2023年6月に届く審査結果を報告してもらうことになっています。
2023年「東友」4月号から
手続きがこんなに大変なら、手当はもうお断りしようと思います。
93歳、男性。広島被爆。要介護4の夫の手当更新について、二人暮らしの92歳の妻から相談。
夫はこれまで、被爆者の制度のことは全部自分で手続きをしてきました。でも入退院をくり返し、いまでは歩行もできません。東京都から夫宛に書類が送られて来ますが、私にはさっぱりわかりません。東友会からも郵便が届いたので電話しました。
夫の銀行口座に被爆者の手当が振り込まれているのですか。夫の口座を見たことはありませんし、それを知ってもどうしていいかわかりません。更新手続きがこんなに大変なら、手当はもうお断りしようと思います。
相談所の対応
夫の介護で疲れ果てている妻が途方に暮れている様子なので、東京都に問い合わせて「医療特別手当」と「家族介護手当」の更新書類が本人宛に同時に送られていることを確認。近くに手伝ってくれる親族もいないので、東友会にすべての書類を郵送してもらい、必要な手続きに対応しました。
2023年「東友」3月号から
骨折・入院した母。帰宅を望んでいますが、心不全で酸素吸入器も必要になり…
92歳、女性。広島入市被爆。娘から「被爆者の制度」について相談。
母は要支援1でしたが、身の回りのことはほとんど自分でしていました。ところが先ごろ転んで骨折・入院。主治医から「入院は2カ月、その後の行き先を探すように」といわれています。母は転院ではなく帰宅を望んでいますが、入院後に心不全を起こし、酸素吸入器もつけるようになりました。
今回のことで被爆者の制度を調べてみて、2つのことが気になっています。
心不全で原爆症は認められますか。母は8月7日に家族を探すため入市。鉄砲町を通り自宅の様子を見に行ったそうです。卒業した女学院の証言集にも当時のことが書いてあり、とてもつらい経験をしたと語っていました。そんな母のために少しでも何かできないかと思っています。
もうひとつ、自宅に帰っても介護が必要ですが、被爆者には「介護手当」があることを知りました。これはどういうものでしょうか。制度の使い方を教えてください。
2023年「東友」1月号から
とても元気で母の介護をしていた父が突然入院。介護が必要だといわれました。
90歳、男性。広島被爆。妻も被爆者。妻の介護をしていた本人が発病し入院。娘から今後の介護について相談。
両親とも被爆者です。父はこれまでとても元気で、母の介護をしていました。そんな父が突然具合が悪くなり入院。介護が必要だといわれました。
娘の私は別居で、仕事を持っているため、母の介護はこれまでほとんど父に任せきりでした。「被爆者の制度」のこともよくわかりません。
母の介護は当面、私がすることになります。家族介護手当を受けていたようですが、これは変更が必要でしょうか。
父は短期間で入院と退院を繰り返しており、今後の見通しはまだはっきりしませんが、退院してくると私1人で2人を見ていくことになります。
母は今後、施設の利用も考えています。父の準備はこれからです。介護保険制度と「被爆者の制度」の使い方、その手続きの仕方を教えてください。これからどうしたらよいか混乱しています。