被爆者相談所および法人事務所
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初の原爆展交流会 核廃絶の願い広げるため自治体や支援団体と共同

 東友会は2024年1月28日、「原爆展交流会」を開催。原爆展をテーマにした交流会は初めてで、都内で活動している地区の会のうち18地区から32人の被爆者が参加。共催団体からの参加者も含めて活発に交流しました。
 黙祷後、木村一茂実相普及委員長が「実相普及を考えるとき、原爆展を共通の土台にするのがよいとの意見が出て交流会を呼びかけた」と開催の趣旨を説明。最初に4つの地区からそれぞれの特徴的な取り組みが報告されました。
 杉並区からは、「自治体・支援者とタイアップした原爆展」と題して、杉並光友会の久保田朋子会長が24年前の原爆展の始まりから、区の後援を受けての原爆展開催の経過、支援団体との連携を報告。文京区からは、共催団体の「原爆の図を見る会・文京」の鹿倉泰祐会長が「被爆者と若い世代をつなぐ『原爆の図展』」について報告。文友会と共同した被爆の実相継承のための活動、高校生が企画する催しもおこなわれたことなどを紹介しました。
 墨田区からは、墨田折鶴会の湊武会長が、28年前の第1回原爆展開催のいきさつ、東京大空襲の被害地域でもあり「平和・原爆写真展」として区役所内で実施していること、郵便局の協力を得てのポスター展示など、幅広い共同について報告。豊島区からは、豊島・豊友会の山田玲子副会長が、「自治体と協力して戦争展を開催」と題して報告。「平和祈念展in豊島」など区発行のチラシやポスターなど具体的な資料を示しながら、実相普及活動の工夫をあれこれ紹介しました。
 報告後は参加者からの自由発言。「原爆投下当時の様子を記憶していない被爆者が増えているが、被爆後をどう生きてきたかを含めた原爆被害の全体像を若い世代に引き継ぎたい」、「区の中高生プラザへ相談したら、あちこちの高校生と連絡をとって被爆のことを知らせるための活動を始めた生徒がいる」、「若いお母さんが子どもに原爆パネルの説明していて、わからないことは私たちに聞いてきた。世界情勢の影響か、関心が高まっていると感じる」、「市や平和団体と共同で戦争展。市長も会場に足を運び、市職員が設営してくれる」など各地の多彩な取り組みの工夫や経験の発言がありました。
 「行政の支援がなかなか得られず困っている」との悩みには、自治体との協力関係を確立した地域から、経験に基づく助言がありました。
 まとめの挨拶で家島昌志代表理事は、「原爆展は、核兵器をなくすことの大切さを知ってもらう原点。引き続き経験を交流しながら取り組もう」と呼びかけました。

前方に「東京・原爆展交流会」と大きく横書きされた看板の下げられた広い部屋。並べられた着席した参加者が、手元の資料を見るなどしながら、演台で話す人の話を聴いている。
各地の工夫や経験を学びあえた交流会
着席した参加者たちが、席で立ちマイクを使って話す方の人の発言を聴いている。
会場からも活発な発言が