被爆者相談所および法人事務所
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【訃報】 東友会元事務局長 三宅信雄さん

 2023年10月28日、肺がんのため逝去されました。享年94歳。
 16歳のとき広島の爆心地より1.8キロ、爆心地へ向かう路面電車の中で被爆。電車内の周囲の人の多くが死傷者しましたが、人の影になっていたため火傷をまぬがれ、とっさに電車を飛び降りて、生き残りました。
 1983年に世田谷同友会から協議会理事に登録され、1989年6月から協議会事務局次長、1999年から会計、2007年から事務局長、2009年から会計監事として埼玉県に転居するまで、東友会執行部の中心になって東京の被爆者運動を支えました。転居後も、2021年まで協議会の顧問を担当しました。
 世田谷区では、1983年から世田谷同友会の事務局長、会長を務め、区内各地で被爆証言をおこない感動を呼んでいました。当時、世田谷区の東都生協の組合員が「ピース・PEACE同友会」の名で核兵器廃絶の世論を拡げようとグループを立ち上げ、三宅さんとともに活動を展開。「東都生協の人たちが、わたしの被爆体験の紙芝居を作ってくれたんだよ」と嬉しそうに話していました。
 広い見地で情勢を判断し、博識でありながら謙虚に豊かな表現で語り、明るく接する姿は、多くの被爆者や東都生協の人びとから信頼されていました。
 2016年から2018年までは、日本被団協の会計を担当。日本被団協の代表として在韓被爆者の追悼集会に参加したことから、在韓被爆者問題にも積極的に取り組んでいました。
 被爆証言活動は1995年と2000年の2回、アメリカ各地を回る被爆者遊説に参加、オランダ・ハーグの世界平和市民会議にも参加して証言。さらにピースボートにもたびたび乗船して、カナダ、イスラエル、サウジアラビアなどでも核兵器廃絶を訴えました。

三宅信雄さん