被爆者相談所および法人事務所
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予算要望ヒアリング(聴き取り) 続報 どの会派も支援を約束

共産党都議団

 東友会は2023年10月10日、ヒアリングを行う共産党都議会議員団を訪問しました。時間は45分間。要請に参加したのは、家島昌志代表理事、中西俊雄、濱住治郞、湊武、村田未知子執行理事と綿平敬三理事、会員の田村清治氏(調布)、山下和宏氏(足立)の8人でした。
 共産党からは、大山とも子議員団長、和泉なおみ幹事長、藤田りょうこ政調会副会長と事務局から二人が同席。
 要請は、中西執行理事が司会を担当し、挨拶を家島代表が、委託費については濱住執行理事、被爆者と二世の健康診断は村田執行理事、被爆体験の保存については湊執行理事が説明。じっくりと時間をとった要請の中で、委託事業費の維持と都議会図書室に被爆関係の書籍があるか調べてお知らせするなどの具体的な回答がありました。
 8月末からの、2023年度の都議会6会派によるヒアリングもこの日で終了。どの会派も都の委託費の維持への協力など東友会への支援を約束しました。

向かい合わせに並べられた机に着席する議員らと東友会の参加者たち。
日本共産党都議団

各会派ヒアリング 東友会が要望した重点項目

 来年度予算への重点要望は次のとおりです。

東友会への委託事業費

 東京都の健康指導委託事業費が現状どおり支給されるよう要望。
 今夏も被爆者が孤独死した事例が複数あった。被爆者が高齢となり、東友会に寄せられる相談は、ますます深刻化し、対応に手間がかかる事例が増えている。被爆による差別や遺伝への不安から家族を持たなかった者が多い。平均年齢85歳となった被爆者の相談事業が継続できるよう、委託費の支給を要請する。

被爆者と被爆者の子(被爆二世)の健康診断の項目追加

 東京都被爆者援護条例の主旨を生かし、現在の健康診断では常識になっている以下の項目を被爆者健診と被爆者の子の健診への追加を要請。

  • TSH(甲状腺機能低下症関連)
  • 血中カルシウム検査(副甲状腺機能亢進症関連)
  • HDLコレステロール(善玉コレステロール)
  • LDLコレステロール(悪玉コレステロール)
  • 中性脂肪
    現在は中性脂肪、HDLコレステロール、LDLコレステロール、またはnonHDLコレステロール(総コレステロールからHDLコレステロールを除いた値)が一般的。人間ドック学会も現在はnonHDLコレステロールのみを使用している
  • 腹部超音波検査(エコー)
    放射線被曝なく安価な検査である。人間ドック学会2020年度がん検診結果集計によると上腹部超音波がん検診の受診者約158万人中、肺がんが656例発見された。これは、胸部レントゲンによる肺がん発見率の2倍と報告されている。

予算要望ヒアリングとは

 東京都の次年度予算編成にあたり、都民の要望、現場の実態などに耳を傾け、都民の声を反映した公平な予算にする目的で、都議会の各会派が開いているものです。
 東友会は、東京都の被爆者団体として被爆者の実情や要望を伝えることに加え、相談事業に東京都から委託費を受けていることもあり、毎年この時期に都議会各会派のヒアリングが実施されています。そのおり、被爆者・二世の要望を率直に申し述べ、各会派の都議のみなさんと忌憚のない意見交換をしています。