被爆者相談所および法人事務所
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東友会の紹介

 東友会(とうゆうかい)は、東京に住んでいる被爆者が1958年11月16日に結成しました。その後60年以上、励まし合いながら被爆者と家族のための事業を続けている、東京レベルでただひとつの団体です。「ふたたびヒロシマ・ナガサキをつくらせない」を合言葉にさまざまな事業やとりくみをつづけています。1962年4月以来、被爆者の相談事業を東京都知事から委託されています。
 一般社団法人東友会に登記したことにより、社団法人東友会が中心的にすすめてきた東京都の業務委託、相談事業、死没者慰霊事業と、東京都原爆被害者協議会がすすめてきた核兵器廃絶、被爆者の諸制度の充実、原爆被害に国の償いを求める運動を統合してすすめることができるようになりました。

折り鶴イラスト

 折り鶴イラストの上にある「われら生命(いのち)もてここに(あか)す 原爆許すまじ」の一文は、都民と被爆者の寄付で1967年8月に東友会が東海寺(品川区)に建立し、2012年に葛飾区立青戸平和公園に移転した「原爆犠牲者慰霊碑」の碑文です。文字は長崎市平和公園内の石柱のものです。起草:故・伊東壯 元会長、書:故・田川時彦 元会長。折り鶴は、東友会の運動を支えた事業商品「折り鶴バッジ」のデザインとして故・小島利一顧問によって描かれたものです。東友会ウェブサイトのロゴやアイコンは、この折り鶴イラストを元に作成したものです。

 「被爆者」というだけで、多くの人びとが結婚や就職などで社会的差別を受けてきました。このため被爆者であることを知られたくない方のことを考えて、「原爆」、「被爆」といった言葉の入らない「東友会」という名称で連絡しています。

東友会の結成宣言

 文字表記は、1982年に刊行された「首都の被爆者運動史 東友会25年のあゆみ」に掲載された原文に準拠しています。

結成宣言

 私達は原爆被害者であります。
 即ち13年前、あの原爆の恐ろしさを身をもって経験したばかりでなく、現在もなお私達の肉体や精神の中には、その爪痕を保有しています。
 しかも、今日世界の声に耳をかさずなお続けられている各国の原水爆実験により、私達の傷痕には更に新しい放射能が累積しつつあります。そして私たち被害者は此の冷い事実の前に不安な日々を送ることを余儀なくされています。
 一方、私達被害者は、この冷い現実をのりこえ助け合い励まし合うため、昭和29年来徐々に手を結び始めました。そして本年に入ってから都内各地区の組織も急激に増加し現在までに東京都内13地区に被爆者の会の結成を見、更に残りの地区も結成されようとしています。私達は微力ではありますが、更に大きなつながりとして励まし合い助け合うために、本日ここに東京都原水爆被害者団体協議会(東友会)を結成しました。
 私達はあらゆる階層にわたっていますが、政治上、思想上、宗教上の立場をのりこえて被害者であるという唯一の共通点に立って協力し、お互いの健康を保持し生活を向上させていき、ひいては原水爆のない本当の平和にすること、即ち「再びあのような間違いはくり返しません」という祈りにも似た悲願を守りぬくためにも、純粋に、素朴に、協力したいと決意するものであります。
 東京都原水爆被害者団体協議会(東友会)結成にあたり、右宣言します。
 今は亡き数十万人の同胞の冥福を心から祈りつつ

昭和33年11月16日

東京都原水爆被害者団体協議会 東友会結成総会

東京都原爆被害者協議会

 東京都原爆被害者協議会(旧・東京都原爆被害者団体協議会)は、都内各区市で運動している被爆者の会および都内に住む被爆者個人を会員とする団体です。また、被爆者の全国組織・日本被団協(日本原水爆被害者団体協議会)にも代表を送り、原爆症認定制度の改善や国家補償を求めるとりくみなど、国にはたらきかける運動もすすめています。
 1962年4月に被爆者の相談事業を東京都知事から委託され、この事業を進めるために1971年12月24日、「社団法人東友会」(一般社団法人東友会の前身)を設立しました。

地区の会

 東京都内の各区市には被爆者の会(地区の会)があり、そのすべてが東京都原爆被害者協議会(東友会)に参加しています。地区の会は、「核兵器廃絶」と「原爆被害への国家補償」というふたつの目標に賛同して東友会に参加しています。地区の会それぞれが、地域の被爆者のためのとりくみをすすめています。
 東友会が結成される前、都内に13の地区の会が活動をはじめていました。被爆者手帳申請も手当の申請も窓口が都道府県になっていることから、これらの地区の会が「東京都レベルの会が必要だ」と東友会を結成しました。
 地区の会から、会長と役員が一般社団法人東友会の会員として事業に参加しています。
 下記一覧に掲載のない自治体にもかつては地区の会がありましたが、休会しています。被爆者の高齢化に伴い、活動が困難になったためです。

地区の会一覧
地区 地区の会名
文京区 文友会(ぶんゆうかい)
墨田区 墨田(すみだ)折鶴会(おりづるかい)
江東区 江友会(こうゆうかい)
大田区 大友会(だいゆうかい)
中野区 長広会(ちょうこうかい)
杉並区 光友会(こうゆうかい)
豊島区 豊友会(ほうゆうかい)
練馬区 被爆者練馬の会
足立区 足友会(あしゆうかい)
葛飾区 葛友会(かつゆうかい)
江戸川区 江戸川(えどがわ)親江会(しんこうかい)
八王子市 八六九会(はちろくかい)
立川市 立川友の会
武蔵野市 けやき会
調布市 調友会(ちょうゆうかい)
町田市 町友会(まちゆうかい)
小平市 小友会(しょうゆうかい)
稲城市 稲友会(とうゆうかい)
西多摩北(青梅市、福生市、羽村市、瑞穂町) 多摩川会
西多摩南(あきる野市、日の出町、桧原村) きらら会