都内各地で追悼・慰霊の行事 被爆者の願いが地域に根付いて

葛飾区 非核平和祈念のつどい 区をあげて平和への願いを行動に

 葛飾区は、非核平和都市宣言区として核兵器の廃絶と世界の恒久平和を区民とともに祈念するため、葛飾・葛友会と多彩な非核平和事業を実施してきました。

非核平和祈念のつどい

 そのひとつが葛友会と共催した「非核平和祈念のつどい」です。29回目となった2018年の「つどい」は、8月1日にテクノプラザかつしかでおこなわれ、青木克德区長や葛友会の奥田萩子会長、東友会の大岩孝平代表理事、国会、都議会、区議会議員をはじめ区内の小中学生、区民300人が参加しました。
 式典では、黙祷、区長と葛友会、国会議員などの挨拶。続いて、奥田さんの被爆証言を聞いた一之台中学校の生徒たちが、「悲惨な戦争体験をされた方がたの想いを引き継ぎ、自分にできる身近なことから行動を起こしていくことを誓う」と力強く発言。参加者に感動を与えました。
 区内の町内会や高齢者クラブ、保育園の園児から小中学校の児童と生徒たちが折った千羽鶴が献架され、映し出された青戸平和公園にある葛飾区「非核平和祈念塔」に区長をはじめ参加者全員が献花をおこないました。

舞台の上に中学生5人が立っている。うち一人はマイクを前に、手に持った神を読み上げている。
中学生の発表(葛飾)

広島・長崎での献水式

 葛飾区は毎年区長をはじめ区議会議員が広島・長崎の平和祈念式典に参列し、その際、葛友会が現地に植樹した樹木の前で「献水式」をおこなっています。
 2018年も8月6日の広島市の祈念式典の後、平和公園内のレストハウスの隣りに植樹したクスノキの前で葛友会の「献水式」がおこなわれ、葛飾区議、区職員、葛友会と東友会の関係者、原水禁世界大会に参加した葛飾原水協の人びとなど50人が、水を求めて亡くなった犠牲者への追悼の思いをこめて献水しました。
 8月9日は長崎市で、平和祈念式典の前に、平和公園に植樹したクロガネモチの前で「献水式」がおこなわれ、葛友会、区議、区職員、東友会の代表など30人が参加。2018年、日本被団協代表委員に就任した長崎被災協の田中重光会長も挨拶しました。
 両市の献水式には、満90歳の奥田会長が福瀬芳子事務局長に支えられて参加し、追悼のことばを堂々と読み上げ、参加者を励ましました。
 2018年は長崎市の式典に区長が参加する予定でしたが、台風による水害の危険性が出たため、赤木登副区長が代理を務めました。葛飾区議は4年間の任期中に広島・長崎両市の式典と献水式に1回ずつ参加しています。(中西俊雄)

クスノキの前に集まった参加者。木の前には「葛友会」の旗や千羽鶴が提げられている。
葛飾の献水式(広島)
「葛友会」の旗のとなりに千羽鶴を提げる人たち
葛飾の献水式(長崎)

江戸川区 原爆犠牲者追悼式 区民が共同で建立した追悼碑がシンボルに

 7月15日、江戸川区原爆犠牲者追悼式が、区内の葛西区民館で開かれました。今回で38回目になるこの追悼式は、江戸川親江会も参加する「江戸川原爆犠牲者追悼碑の会」が主催。2018年も区民や区内の小中学生、区職員、議員など200人が参加しました。
 江戸川区の追悼式は、「追悼碑の会」のよびかけで1981年7月に区立滝野公園に建立された「原爆犠牲者追悼碑」の前で開催されてきましたが、近年は被爆者と遺族の高齢化に配慮し、隣接する葛西区民館で開かれています。
 江戸川区の「追悼碑」は建立から37年が過ぎ、江戸川区民の平和を願うシンボルになっているとともに、建立以降毎年、原爆投下の日には区長が区の職員とともに碑の前で黙祷を献げるなど、江戸川区の核兵器廃絶への願いの象徴ともなっています。
 開会の挨拶で、親江会の奥田豊治会長は「世界中に核兵器は1万5000発ある。どうしてもなくしたい。生きている限りはあの惨状を伝えたい」と、多田正見区長は「核兵器による被害は絶対に忘れてはいけない。多くの人々と語り合おう」と述べました。東友会からは綿平敬三常任理事が参列。江戸川区長をはじめ多くの自治体の首長が署名しているヒバクシャ国際署名を広げ、日本政府に核兵器禁止条約の批准を求めよう、と挨拶しました。
 毎年語られている被爆者の証言では、広島の爆心地から2.3キロの地点で被爆した親江会の山崎秀雄さんが、自分たちの代わりに建物疎開の後片付けに行き、全員死亡した同窓生たちへの弔いの言葉とともに、悪夢のような被爆体験を述べ、深い感銘を与えていました。
 「若い世代の言葉」は、2018年は葛西南高校の生徒が、被爆の恐ろしさや語り継ぐことの大切さを発表し、被爆者と遺族を励ましました。
 今夏、広島を含む西日本を襲った水害の被災者を悼みながらの追悼式となりました。(関口寿義)

追悼碑の前で手を合わせ黙祷する人たち
追悼碑前で黙祷(江戸川)