被爆73年/東友会結成60年
原爆犠牲者追悼のつどい 慰霊碑献水式
東京都知事が初めて参列 死没者への思いは生命への思い

 東京都主催の「原爆犠牲者追悼のつどい」が2018年7月22日、葛飾区のテクノプラザかつしかで開かれ、被爆者、遺族、来賓など140人が参列しました。
 2018年の「つどい」には、初めて東京都知事が参列しました。慰霊碑を移設した年から毎年、「つどい」には都議会議長が参列していましたが、これまで主催者である都知事の参加はありませんでした。
 「つどい」は、原爆犠牲者にたいする黙祷から開式し、最初に小池百合子都知事が式辞を述べました。続いて、東友会の大岩孝平代表理事、広島・長崎両市市長のメッセージ(杉浦信人広島市東京事務所長、光武恒人長崎市東京事務所長が代読)をはさみ、地元の青木克德葛飾区長、参列者代表として第五福竜丸平和協会の安田和也事務局長が、それぞれ追悼のことばを述べました。
 つづいて、来賓と遺族、被爆者が献花し、遺族が希望した260人の原爆死没者のお名前が読み上げられました。
 献花の後は、東友会の家島昌志執行理事が3歳のとき広島被爆した体験と2017年度東京の被爆者228人が亡くなったことを紹介し、「献げることば」を述べました。
 2018年の「語り継ぐ」は、東友会の村田未知子執行理事が、「原爆犠牲者への思い繋いで――東友会60年の追悼事業」と題し、60年前の東友会の結成宣言から、当時の「広島や長崎は遠い。墓参のために毎年は帰れない。近くで追悼したい」という声にこたえて、東友会が追悼事業をはじめた経緯を紹介しました。
 1961年8月から寄付を募り、65年に「原爆犠牲者慰霊碑」を建立。毎年、慰霊碑前で追悼行事をおこなってきた歴史、被爆地への植樹を希望した被爆者の思い、両市での追悼事業の内容を紹介。最後に、拒否していた老人ホームに入所してから食事を取らなくなり3カ月後に亡くなった独り暮らしの女性被爆者の、生と死のはざまの思いを伝え、参列者の感動をよんでいました。

こころに残る "言葉" の数かず

 2018年の「追悼のつどい」には、初めて東京都知事が参列しました。これは、2017年11月に小池百合子知事と面談してから、大岩孝平代表理事が強く要請していたことでした。
 小池都知事は式辞で、「被爆者の方がたの切なる願いである夢と希望に溢れた平和な世界を、次世代に継承していくことをお誓い申し上げます」と結びました。

追悼のことばも特徴的に

 東友会の大岩代表理事は、被爆者代表としての挨拶の中で、核兵器禁止条約を日本政府が批准すること、原爆被害者への国の償いを、被爆者が強く求めていることを、あらためて強調しました。
 参列者を代表して第五福竜丸平和協会の安田和也事務局長は、自身の人生をふり返り、被爆者から学んで核兵器廃絶を強く願うようになったこと、これからも水爆実験の「証人」である第五福竜丸展示館で核兵器廃絶を訴え続けたいと、感慨深い追悼のことばを述べました。

会場正面のスクリーンには慰霊碑の写真が投影されている。その手前に祭壇がしつらえてある。参列者が並べられた椅子に着席している。
各界からご参列をいただき開かれた「追悼のつどい」
祭壇の手前に立てられたマイクを使い、参列者の方を向いて式辞を述べる小池百合子都知事
初めて東京都知事が参加
献花台に一礼する参列者
東京都・小池百合子知事
東友会・大岩孝平代表理事
広島市長代理・杉浦信人東京事務所長
長崎市長代理・光武恒人東京事務所
葛飾区・青木克德区長
参列者代表・安田和也第五福竜丸平和協会事務局長

慰霊碑に献花・献水

 「追悼のつどい」の前に東友会は、葛飾区立青戸平和公園内にある「原爆犠牲者慰霊碑」前で、2018年も追悼行事をおこない、被爆者、遺族、支援者ら40人が参加しました。
 はじめに参加者全員が黙祷。大岩代表が慰霊碑建立と青戸平和公園への移設の経過を語ったあと、山田玲子執行理事が参加者を代表して慰霊碑に花束を献げました。
 参加者は、「追悼のつどい」の時間まで慰霊碑に手を合わせ、無言のうちに死没者への思いを捧げていました。

壁一面分の大きさのスクリーンのある広い部屋で行われた相談会、着席してスライドを見る参加者
追悼のつどいに先立ち、青戸平和公園内の慰霊碑前で献水式
壁一面分の大きさのスクリーンのある広い部屋で行われた相談会、着席してスライドを見る参加者
死没者への思いは強く

 東友会は1965年の夏から54回、品川・東海寺の墓所と境内に建立した原爆犠牲者慰霊碑の前で原爆犠牲者慰霊祭を挙行してきました。1996年度からは慰霊祭が東京都の「追悼事業」となったため東友会は、慰霊祭と委託事業としての「原爆犠牲者追悼のつどい」を分けて、慰霊碑の前で挙行してきました。
 その後、慰霊碑が葛飾区のご厚意で公立公園に移設した翌年2013年から6年間は、この事業が東京都主催となり、東友会は実施主体として「つどい」を企画・運営してきました。

 記録的な酷暑となった今夏、7月に開催された「原爆犠牲者追悼のつどい」もたいへん暑い中でしたが、慰霊碑前での追悼行事を含め、熱中症で倒れる人が出ることもなく、無事に「追悼のつどい」を終えることができました。ご参列いただいた国、都、区の議員、主催者として裏方を務めていただいた東京都職員、地元の葛飾区職員、受付や諸雑務を引き受けていただいた被爆者、被爆二世のみなさんに、一般社団法人東友会として心から感謝申し上げるとともに、引き続きのご支援を厚くお願いいたします。

「追悼のつどい」「慰霊碑献水式」にご参列いただいた方がた(敬称略・順不同)

 2018年度の「追悼のつどい」と「慰霊碑献水式」には、国・都・区の議員、自治体関係者をはじめ、各界から多くの方々にご参列をたまわりました。紙幅の都合で、遺族・被爆者以外の来賓を掲載し、お礼に代えさせていただきます。(なお、主催者である東京都の関係者は割愛させていただきました。)

 初鹿明博(衆議院議員・立憲民主)、竹谷とし子(参議院議員・公明)、吉良よし子(参議院議員・共産)、米川大二郎(都議会議員・都民ファースト)、のがみ純子(都議会議員・公明)、舟坂ちかお(都議会議員・自民)、和泉なおみ(都議会議員・共産)、中村ひろし(都議会議員・立憲民主党・民主クラブ)、山内れい子(都議会議員・生活者ネット)、杉浦信人(広島市東京事務所長)、光武恒人(長崎市東京事務所長)、おのせ康裕(目黒区議会議長)、磯一昭(豊島区議会議長)、青木克德(葛飾区長)、筒井たかひさ(葛飾区議会議長)、秋家聡明(葛飾区議会議員・自民)、中村しんご(葛飾区議会議員・共産)、かわごえ誠一(葛飾区議会議員・区民連合)、梅沢とよかず(葛飾区議会議員・自民)、高木信明(葛飾区議会議員・自民)、くぼ洋子(葛飾区議会議員・公明)、向江すみえ(葛飾区議会議員・公明)、米山真吾(葛飾区議会議員・共産)、うてな英明(葛飾区議会議員・区民連合)、うめだ信利(葛飾区議会議員・かがやけkatsushika・維新)、きょうづか理香子(葛飾区議会議員・無所属)、鈴木信行(葛飾区議会議員・無所属)、小花高子(葛飾区総務部長)、秋山純(東京都生活協同組合連合会)、小林静世(東都生活協同組合)、長谷川邦夫(原水爆禁止東京協議会)、市川順子(原水爆禁止東京協議会)、北山征一(原水爆禁止東京協議会)、木村陽治(原水爆禁止葛飾協議会)、井上昭(原水爆禁止葛飾協議会)、渡辺吉司(東京非核政府の会)、安田和也(第五福竜丸平和協会)、内藤雅義(弁護士)、向山新(医師・立川相互病院)、赤羽恵(はたがや協立診療所)、八木良広(愛媛大学講師)