東京都に予算要望を事前提出
回答は9月の東京都と東友会の懇談会で

 東友会は1997年から毎年、東京都福祉保健局との懇談会を開いてきました。近年は、東京都が次年度予算の検討を始める7月に懇談会を開き、毎年50~60人の地区の会の代表が参加して被爆者の願いを実現してもらうよう要請してきました。これには、東京都から福祉保健局の保健政策部長、疾病対策課長、被爆者援護係の担当者が参加しました。
 しかし2018年から「原爆犠牲者追悼のつどい」が7月になったため、懇談会は9月に開くことになりました。このため東京都からの奨めもあって、東友会は2019年度予算にかかわる要望の項目を2018年7月11日に提出しました(概要を下に掲載)。
 毎年要望しても実現しない被爆者健診への超音波検査や甲状腺機能検査の追加や被爆者の証言の保存、東友会への委託事業費の実態にみあった支給とともに、2018年度は、大問題になっている介護保険の要支援1・2の被爆者に対する新しい自己負担を従来通りにするよう東京都が検討してほしいと要望しました。
 回答は9月の懇談会になりますが、東京都への要望があれば東友会に知らせてほしいと話しています。

東京都への要望項目(概要)
〈紙幅の制約上、一部の項目を割愛して掲載しています。〉

1.被爆者健康診断の充実について

■がん検診の充実について

(1)胃内視鏡(ファイバースコープ)を実施する指定病院を増やしてほしい。
(2)肝臓・胆嚢・膵臓・脾臓・腎臓・子宮・卵巣・前立腺等の腹部の臓器を被曝することなく評価できる「腹部超音波検査」を追加してほしい。
(3)乳がん検診、子宮がん検診を各区市に1カ所以上に増やしてほしい。
(4)希望検診の時期にも胃がん、乳がん、子宮がん検診を受けられるようにしてほしい。

■甲状腺機能に関する検査について

(1)被爆者健康診断に甲状腺機能に関する検査を追加してほしい。
(2)上記について、東京都として厚生労働省に働きかけていただきたい。

2.被爆者の高齢化に伴う制度の活用について

■医療特別手当健康状況届に関する連携について

(1)今後とも東友会と対象者の名簿の照合をおこなうなど、担当者が連携した対応を継続していただきたい。

■介護手当、訪問介護利用助成の更新手続きについて

(1)介護手当の更新時に、医療特別手当健康状況届の対応と同様に、東友会と対象者の名簿の照合をおこなうなど、連携した対応をしていただきたい。
(2)介護手当の更新を一律に1年とせず、政府の通達を生かして、症状に応じた更新期間の延長を検討していただきたい。

3.「被爆者の子」の健康診断と医療費助成制度について

■被爆二世(「被爆者の子」)のがん検診について

(1)被爆者のがん検診に追加されている胃カメラによる検診を被爆二世にも早急に追加していただきたい。
(2)被爆二世の健康診断、がん検診は、すべて被爆者健康診断と同様の実施時期、実施内容としていただきたい。

4.東京在住被爆者の被爆体験の保存と普及について

(1)東京都の平和事業の窓口を一本化し、戦争被害の実態を後世に残す事業をすすめるよう関係部局に提案していただきたい。
(2)2020年の東京オリンピックの開催を目途に、既存の施設を利用するなどして、「東京オリンピック平和祈念館」(仮称)の開設をすすめていただきたい。

5.東友会への被爆者健康指導事業委託費の増額について

(1)福祉保健局として、削減前にもどす予算要望を提出していただきたい。
(2)高齢被爆者を対象にした東友会の相談事業の水準が保たれるよう、ご配慮いただきたい。

6.介護保険「要支援者」への新しい負担に対する助成について

(1)介護保険の施策から市区町村の介護予防・生活支援サービスとなった「要支援者」の自己負担を、従来通り無料とするよう検討し、国に対しても働きかけてだきたい。