国は被爆者が死に絶えるのを待っているのか
ノーモア訴訟控訴審第1回弁論 国に控訴された被爆者が訴え

 2017年2月3日、ノーモア・ヒバクシャ訴訟第2次訴訟控訴審が東京高裁717法廷でおこなわれ、50人分の傍聴席は被爆者と支援者で満席。入廷できない人もいました。
 2016年6月29日の東京地裁の判決で、6人全員が勝訴しましたが、国側はノーモア・ヒバクシャ訴訟原告団長の山本さん(狭心症)1人だけを控訴。その裁判が東京高裁で継続しているものです。
 この日、被控訴人(1審原告)の山本英典さんとその代理人の森孝博弁護士が、それぞれ意見陳述をしました。
 2016年、脊椎の圧迫骨折の手術後リハビリを経て復帰した山本さんは、杖を頼りに陳述席に座って陳述。「2009年の日本被団協と当時の麻生総理大臣が締結した確認書には、『裁判で争う必要のないようにすること』、『1審判決を尊重し、1審判決で勝訴した原告につては控訴せず当該判決を確定させる』とあり、それも反故にしている」「厚労省の姿勢は、被爆者が死に耐えるのを待っているとしか受け止められません」と、被爆者の一人として怒りと願いを高ぶる気持ちを抑えながら淡々と訴えました。
 国側は4月21日まで反論書を提出し、5月17日に弁論することで法廷を閉じました。

報告集会

 終了後、傍聴者と弁護士らは衆議院議員会館に移動。地下会議室で報告集会を開きました。
 森弁護士が、2016年6月の判決から今日にいたるまでの経過と、法廷での陳述内容の概要を説明。狭心症は放射線の起因性がないなど、国側は従来の主張をくり返しているだけ、新たなことは何も言っていない、と批判しました。
 内藤雅義弁護士は、「原告が一人の裁判では2回負けており、今回の山本さんの訴訟は負けるわけにいかない。国際署名がおこなわれているが、原爆投下で亡くなった家族や友人・知人の死をムダにしてはならない」と奮起を呼びかけ、山本さんも最後までたたかい抜く決意を語りました。
 最後に、東友会の大岩孝平代表理事が挨拶。次回以降の傍聴などの支援を呼びかけて閉会しました。
 次回の第1審の裁判は3月16日(木)午後1時半から101法廷で開かれます。

並べられた机で席に着きメモをとりながら報告を聞く参加者たち
報告集会で詳しい説明を聞き、裁判の勝利を誓い合う