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知っておきたい放射線の豆知識 第11回 積算放射線量の計測
放射化学者 佐野博敏

 放射線にはαアルファ線、βベータ線、γガンマ線があり、各放出エネルギーに応じた電離作用については本連載の第4回で述べた。では、どのように放射線を測定するのか、その方法や機器を紹介しよう。
 広島赤十字病院のX線フィルムの感光で「原爆」だと研究者が気づいた話は有名だが、このように写真フィルムの黒化度から、受けた放射線量の見積りができ、これを応用したフィルムバッジが実用化されている。現像後のフィルムは記録として保存できるが、くり返しての使用や即座の読み取りには不便である。
 あらかじめ帯電させた(電気を帯びさせた)電離箱の電位差が、箱内の気体に放射線が当たって生じる電離イオンによって中和されて減少するのを観測して、一定期間の被曝線量を見積もるポケット線量計もあり、帯電をくり返すことで再利用できる。
 銀を含むある種のガラスは、放射線を受けたあと紫外線を当てると燈色の蛍光を発する。その発光量が吸収線量に比例するので、これを利用した蛍光ガラス線量計などもある。
 このように、一定期間の積算放射線量の観測は、被曝線量を知り、安全管理に役立つが、その時その場の放射線量の測定にはサーベイメーターという電子機器がある。計測の目的や方式の違いによって、ガイガーカウンター、シンチレーション(蛍光)カウンター、半導体カウンター、電離箱カウンターなどがある。
 それらの特徴は次回に説明しよう。