2005年発表の抗議・声明など

北朝鮮の核兵器保有に抗議し、廃棄を求めます
核戦争の生き証人・被爆者の声を聞いてください

2005年2月18日
朝鮮民主主義人民共和国 国防委員長 金 正日殿
東京都原爆被害者団体協議会(東友会)

 北朝鮮外務省は2月10日、「核兵器を製造した」ことを明らかにし、今後も「核兵器庫を増やす」と宣言しました。さらに、朝鮮半島の非核化をめざす「6カ国協議」への参加を「無期限に中断する」との声明を出しました。
 この報道を聞いた私たちには、広島・長崎の原子野のあの光景が、凄惨さが、臭いが、原爆でつくり出された地獄がよみがえりました。同時に、広島・長崎で、ともにあの地獄を体験させられた被爆者が多く住む北朝鮮が、なぜ核兵器を保有するのかと、言い知れぬ悲しみを覚えました。
 北朝鮮に住む被爆者の戦後の暮らしはよくわかりませんが、日本政府の在外被爆者放置政策によって、おそらく私たちよりもっと苛酷で凄惨な人生を歩まされてこられたのではないかと推測します。私たち日本の被爆者は、外国に住む被爆者にも必要な支援をするよう日本政府に働きかけてきました。
 北朝鮮には、広島・長崎の被爆者が現在1000人近く生存していると聞いています。この人びとの声は政府に届いていないのでしょうか。
 原爆=核兵器が人間にどのような被害をもたらすのか、被爆者は身をもって経験しています。「自衛のため」とか「自由と民主主義を守るため」といったどんな理由をつけようと、核兵器を開発したり、保有したり、使用することは、正当化できないと断言します。
 私たち東京都内に住む原爆被爆者は、広島・長崎への原爆投下という人類最初の核戦争によって狂わされた60年間の歳月と、無惨に殺されていった数十万人の原爆死没者たちの命の重みをこめて、北朝鮮政府の暴挙に抗議します。
 北朝鮮政府が、国内に住む「核戦争生き証人」被爆者の被害の実態をしっかりと掌握し、その声と願いをくみとるよう要請します。
 北朝鮮政府の核兵器保有宣言の撤回と核兵器不拡散(NPT)条約への復帰を要求します。
 世界のすべての核兵器保有国にたいし、今年開かれるNPT条約再検討会議で、核兵器廃絶の約束を誠実に履行するよう、合わせて強く要望します。

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