被爆者・被爆二世の健康診断 胃がん検診の内視鏡検査 二世も適用に
年2回の定期健康診断のうち、春期は5、6月に実施されます。2023年度の春期健診から、これまで胃がん検診では被爆者だけが利用できた内視鏡(胃カメラ)検査を、被爆二世も利用できるようになりました。これは東京都の独自施策です。
被爆者と被爆二世の健康診断で受けられる検査項目の概要はページ下方にまとめたとおりです。
被爆二世の登録と「健康診断受診票(子)」
両親のいずれかが被爆者健康手帳の交付を受けていて、東京都内に住民票があるその実子は、所定の申請をすれば東京都に「被爆者の子(被爆二世)」として登録され、東京都の被爆二世施策を受けられるようになります。
東京都に申請して認められると、「健康診断受診票(子)」が交付されます。被爆二世として東京都に登録されたことの証明で、東京都の被爆二世施策を受ける資格を示すものになります。いわば、被爆者にとっての被爆者手帳のようなものです。
東京都独自の被爆二世施策である「医療費助成」は、「健康診断受診票(子)」を交付されている人が対象になりますから、大切に保管してください。
がん検診の注意点
がん検診のなかには予約が必要なものがあります。事前に必ず医療機関に問い合わせてください。
被爆者・被爆二世の健康診断の検査項目
検査項目 | 国基準 | 東京都 | ||
---|---|---|---|---|
被爆者 | 二世 | 被爆者 | 二世 | |
基本検査(問診、血液検査:CRP検査・血球数検査・血色素検査、尿定性検査、血圧測定) | 受けられる | 受けられる | 受けられる | 受けられる |
胸部X線撮影検査 東京都独自の追加項目 |
受けられない | 受けられない | 受けられる | 受けられる |
心電図検査 東京都独自の追加項目 |
受けられない | 受けられない | 受けられる | 受けられる |
肝機能検査 (医師が必要と認めたとき) |
受けられる | 受けられる | 受けられる | 受けられる |
ヘモグロビンA1c (医師が必要と認めたとき) |
受けられる | 受けられる | 受けられる | 受けられる |
血清総コレステロール定量検査 東京都独自の追加項目(医師が必要と認めたとき) |
受けられない | 受けられない | 受けられる | 受けられる |
検査項目 | 国基準 | 東京都 | ||
---|---|---|---|---|
被爆者 | 二世 | 被爆者 | 二世 | |
胃がん検診 (問診および胃部直接、または間接X線検査) 被爆者・被爆二世(東京都)ともに、X線検査に替えて胃内視鏡検査を選択可 |
受けられる | 受けられない | 受けられる | 受けられる |
肺がん検診 (問診および胸部直接X線検査) 医師が必要と認めたときは、喀痰細胞診 |
受けられる | 受けられない | 受けられる | 受けられる |
多発性骨髄腫検診 (問診および血清蛋白分画検査) |
受けられる | 受けられる | 受けられる | 受けられる |
大腸がん検診 (問診および便潜血検査) |
受けられる | 受けられない | 受けられる | 受けられる |
乳がん検診 女性のみ (問診および、視診および触診、乳房X線検査=マンモグラフィ) |
受けられる | 受けられない | 受けられる | 受けられる |
子宮がん検診 女性のみ (問診、視診、内診および頸部細胞診検査) 医師が必要と認めたときは、体部細胞診検査およびコルポスコープ検査 |
受けられる | 受けられない | 受けられる | 受けられる |