被爆者・二世の春の定期健診 東京都独自の利点の活用を
被爆者と被爆二世が無料で受けられる健康診断(春:前期)が、5月から6月末まで実施されています。東京都から、被爆者には「健康診断のしおり」が、東京都の「健康診断受診票(子)」を持つ被爆二世には「健康診断のお知らせ」が、それぞれ送られているはずです。ここに記載されている医療機関で健康診断を受けられます。ご確認ください。
無料で受けられる回数
- 被爆者:一般健診は、定期健診2回と希望健診2回を受けられ、希望健診のうちの1回を、がん検診に切り替えられます。
- 被爆二世:一般健診は、定期健診を年2回まで受けられ、そのうちの1回をがん検診に切り替えられます。
受けられる検査項目
被爆者、被爆二世とも、東京都は国基準の検査項目に独自の項目を追加しています。東京都で受診可能な健康診断の項目を以下にまとめました。
被爆者・被爆二世の健康診断の検査項目
- 下記一般健診の一部は、東京都独自の追加項目です。
- 被爆二世に対するがん検診は、多発性骨髄腫検診を除いて東京都独自の追加項目です。
( 全国では、東京都のほかに静岡県が被爆二世に対する独自のがん検診を実施しています。)
- 一般検査
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- 基本検査(問診、血液検査、CRP検査、尿定性検査、血圧測定)
- 胸部X線撮影検査
東京都独自の追加項目。 - 心電図検査
東京都独自の追加項目。
- 医師が必要と認めたとき追加で受けられる検査
- 肝機能検査
- ヘモグロビンA1c
- 血清総コレステロール定量検査
東京都独自の追加項目。
- がん検査
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- 胃がん検診(問診および胃部直接、または間接X線検査。被爆者はX線検査に替えて胃カメラ検査を選択可。被爆二世は胃カメラ検査は選択不可。)
東京都は被爆二世も受診可。 - 肺がん検診(問診および胸部直接X線検査。医師が必要と認めたときは、喀痰細胞診)
東京都は被爆二世も受診可。 - 多発性骨髄腫検診(問診および血清蛋白分画検査)
- 大腸がん検診(問診および便潜血検査)
東京都は被爆二世も受診可。 - 乳がん検診(女性のみ。問診、視診および触診、乳房X線検査=マンモグラフィ)
東京都は被爆二世も受診可。 - 子宮がん検診(女性のみ。問診、視診、内診および頸部細胞診検査。医師が認めたときは、体部細胞診検査およびコルポスコープ検査)
東京都は被爆二世も受診可。
- 胃がん検診(問診および胃部直接、または間接X線検査。被爆者はX線検査に替えて胃カメラ検査を選択可。被爆二世は胃カメラ検査は選択不可。)
注意点
健康診断を受けるときは、前もって医療機関に連絡し、受診にあたっての条件を確認するようにしてください。がん検診には、検査機器の予約や事前準備が必要な場合があります。新型コロナウイルス感染症の感染拡大以降、医療機関によっては健診の対応状況が微妙に変わっており、1日当たりの受診者数を制限しているところなどもあります。
特例受診者も受けられます
東京都に住む特例受診者(第1種、第2種)も、無料の健康診断が受けられます。第1種特例受診者は、被爆者と同様です。一般健診は、定期健診2回と希望健診2回を受けられ、希望健診のうちの1回を、がん検診に切り替えられます。第2種特例受診者は、年1回の一般健診を受けられます。ただし、がん検診は受けられません。いずれも、受けられる検査項目は東京都が独自に追加した項目を含みます。
健康診断の受診は義務ではありませんが、自身の健康管理のためにできるだけ受けましょう。とりわけ、東京都では検査項目を独自に追加していますので、その利点をぜひ活用してください。