被爆者の手当額 2022年度は一部の手当が減額
被爆者の各種手当の新年度(2022年度)の支給額(予定)が明らかになったので紹介します。
物価指数に連動して変更
被爆者の各種手当は、年金などと同じように、消費者物価指数の変動に応じて年度ごとに支給額が変更されます。毎年2月ごろに新年度の予定額が公表されます。2021年消費者物価指数が対2020年比マイナス0.2%になったため、「健康管理手当」、「保健手当(一般・高額)」、「医療特別手当」、「特別手当」および「家族介護手当」が減額される予定です。「一般(他人)介護手当」と「葬祭料」については、手当額の変更はありません。
被爆者の手当額は、近年では2017年度に減額されたあと、2018年度、2019年度、2020年度は増額、2021年度は据え置きとなっており、5年ぶりの減額となります。
東京都の独自加算
被爆者の各種手当の支給額は国が定めたもので、被爆者がどの都道府県に住んでいても同じ額です。ただし「介護手当」だけは、東京都条例にもとづき東京都独自の加算があります。
東京に住んでいて「介護手当」を受けていた被爆者が、他の道府県に転居して「介護手当」を受ける場合の支給額は、国基準の金額になります。「介護手当」を受けている人とその家族の方は、ご注意ください。
2020年4月1日からの被爆者の手当額
手当名 | 手当額(予定) | |||
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2022年度 | 増減 | これまで(2021年度) | ||
医療特別手当 | 毎月141,900円 | 270円減 | 毎月142,170円 | |
特別手当 | 毎月52,400円 | 100円減 | 毎月52,500円 | |
健康管理手当 | 毎月34,900円 | 70円減 | 毎月34,970円 | |
保健手当 | 一般 | 毎月17,500円 | 40円減 | 毎月17,540円 |
高額 | 毎月34,900円 | 70円減 | 毎月34,970円 |
手当名 | 手当額(予定) | ||||
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2022年度 | 増減 | これまで(2021年度) | |||
介護手当 | 一般(他人) | 重度 | 毎月125,560円限度 (国基準:毎月105,560円限度) |
変わらず | 毎月125,560円限度 |
中度 | 毎月90,360円限度 (国基準:毎月70,360円限度) |
変わらず | 毎月90,360円限度 | ||
家族 | 毎月39,780円 (国基準:毎月22,320円) |
40円減 | 毎月39,820円 |
- 介護手当の金額は、東京都独自の加算額が含まれています。加算額は次の通りです。 一般(他人)介護手当:毎月20,000円限度、家族介護手当:毎月17,500円。
- 介護手当は他の手当を受けていても受けられます。ただし、「家族介護手当」と「一般(他人)介護手当」を同時には受けられません。
- 増額の対象は2022年4月の介護分からです。
手当名 | 手当額(予定) | ||
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2022年度 | 増減 | これまで(2021年度) | |
葬祭料 | 212,000円 | 変わらず | 212,000円 |