被爆者の「介護手当」 在宅で介護を受けている被爆者が対象

介護の基本的な考え方

 いまの日本の制度では、介護が必要になったとき「介護保険制度」を使うのが原則になっています。これは被爆者であっても同様です。
 「介護保険制度」の中には、被爆者を特別に支援する項目はありません。ただし、「被爆者の制度」によって助成される内容があるため、介護サービスによっては利用料が無料になるものがあります。
 同時に、「介護保険制度」とは別の被爆者独自の制度として、「介護手当」があります。

「介護手当」は在宅での介護が前提

 介護が必要になった被爆者が、自宅で介護を受けているとき、被爆者の「介護手当」を申請できます。介護保険の在宅サービスを受けていても大丈夫ですが、病院や施設に入っていると受けられません。
 「介護手当」を東京都に申請すると、審査のあと認定の結果がでます。認定されると「介護手当」が月々支給されるようになります。
 東京都が「介護手当」の支給を決める際、介護保険制度の「要介護度」や身体障害者の等級をひとつのめやすにしています。

介護手当を受けられるめやす

介護手当の「重度」
身体障害者手帳1,2級程度(介護保険の要介護度4、5程度)
介護手当の「中度」
身体障害者手帳3級程度(介護保険の要介護度2、3程度)
あくまで目安です。介護の実情がどうなっているかで審査されます。医師の診断書などの書き方も影響してきます。

「介護手当」は2種類

 「一般(他人)介護手当」と「家族介護手当」の2種類があります。手当額などを以下にまとめました。

一般(他人)介護手当の支給手当額

手当名 手当額
国の基準額 東京都の加算後の額
一般(他人)介護手当 重度 毎月105,460円限度 毎月125,290円限度
中度 毎月70,300円限度 毎月90,190円限度
東京都の独自施策として、「1日1,000円×20日分=20,000円限度」を国の基準額に加算

家族介護手当の支給額

手当名 手当額
国の基準額 東京都の加算後の額
家族介護手当 毎月22,190円 毎月39,480円
東京都の独自施策として、「毎月17,500円」を国の基準額に加算
  • 「介護手当」は他の手当(例「健康管理手当」)を受けていても受けられます。
  • ただし、「一般(他人)介護手当」と「家族介護手当」を同時には受けられません。
  • 「介護手当」の支給額は、年度ごとに物価スライドで変更されます。
  • どちらの「介護手当」も毎年更新手続きが必要です。

 「一般(他人)介護手当」は、別居の親族、知人や友人、ホームヘルパーに謝礼や介護料を払って介護を受けている場合に申請できます。
 「一般(他人)介護手当」は、月々に支払ったヘルパーなどの介護費用を申請すれば、支払額と日数に応じて限度額(上限)まで支給されます。
 介護の状態が「重度」か「中度」かで限度額が変わります。毎月、かかった介護費用を計算して東京都に申請しなければなりません。

 「家族介護手当」は、自宅で同居の家族だけから身の回り世話を受けているときに申請できます。こちらは、毎月定額の手当です。

 費用を払って同居家族以外から介護を受ける場合は、「一般(他人)介護手当」になります。
 手続きをしてホームヘルパー利用料が無料になっている場合は、「家族介護手当」の対象になります。

【注】 国の基準では、「家族介護手当」の支給は「重度」が目安ですが、東京都は独自に中度の障害がある被爆者も「家族介護手当」の対象にしています。

いくつかの注意点

 介護制度が複雑になっているので、不明な点があれば東友会にご相談ください。