健康管理手当 東京では受給率が低い手当

 一番若い昭和21年生まれの「胎内被爆者」が71歳になりました。「いままで被爆者の手当を何も受けていなかった」という相談が続いていますので、改めて制度を紹介します。
 健康管理手当は、被爆者の諸手当のなかで一番受けやすく、手当額は毎月3万4270円(2017年度)です。
 受給状況は、全国平均で約83%の被爆者が受けていますが、東京では約74%という現状です。最近、文京区の相談員が電話をかけ、一気に数人の被爆者が健康管理手当を受給できました。

「健康管理手当」の受給率
全国と東京都の比較
  年度 被爆者手帳所持者数
(人)
健康管理手当受給者数
(人)
受給率
(%)
東京都 2013 6,476 4,833 74.6
2014 6,261 4,680 74.7
2015 6,010 4,473 74.4
2016 5,758 4,262 74.0
2017 5,487 4,060 74.0
全国 2013 201,779 170,376 84.4
2014 192,719 162,598 84.4
2015 183,519 154,655 84.3
2016 174,080 145,740 83.7
2017 164,621 137,155 83.3
  • 最近5年間の「健康管理手当」の受給状況をまとめたものです。
  • 「全国」の数値は、「東京都」も含めた全体の数値となります。東京都単独で見ると、受給率が「全国」より10%ほど低い、すなわち健康管理手当を受けている人の割合が低いことがわかります。

手当受給の条件

 健康管理手当を受ける条件は、表「健康管理手当が受けられる病名と支給期限」の中の11種類の傷害に分類されている病気のどれかにかかっていて、医師の治療や経過観察を受けている被爆者です。
 ただし、病気の原因が、(1)遺伝や生まれつき、(2)伝染病・寄生虫病、(3)事故・中毒の場合は、認定されません。

手当の支給期間

 健康管理手当は、申請する病名によって、終身で受けられる場合と5年または3年毎に更新が必要な場合があります。詳しくは表「健康管理手当が受けられる病名と支給期限」に整理しました。現在、更新がある病気で手当を受けている人も、更新の際に終身の病名で申請し直すことができます。

健康管理手当が受けられる病名と支給期限
障害名 病名 支給期限
造血機能障害 再生不良性貧血、血小板減少症、白血球減少症など 終身
鉄欠乏性貧血 3年
その他の貧血症 5年
肝臓機能障害 アルコール性、ウイルス性を除く肝炎・肝硬変など 終身
細胞増殖機能障害 すべての部位の悪性腫瘍(がん・白血病など) 終身
内分泌腺機能障害 糖尿病、甲状腺機能低下症、甲状腺腫など 終身
甲状腺機能亢進症 5年
脳血管障害 脳出血・くも膜下出血・脳硬塞など 終身
循環器機能障害 高血圧性心疾患・狭心症・心筋硬塞など 終身
腎臓機能障害 慢性腎炎・ネフローゼなど 終身
水晶体混濁による視機能障害 先天性・糖尿病性を除く白内障のみ 終身
呼吸器機能障害 肺気腫・肺線維症など 終身
運動器機能障害 変形性脊椎症・変形性関節症など 終身
潰瘍による消化器機能障害 胃潰瘍・十二指腸潰瘍・潰瘍性大腸炎など 3年

【注意】支給期限が「終身」とされた病名でも、診断書の「※2の疾病に係る病状が固定化しているかどうかについての意見」欄が「1 固定化している」に○がつけられていない場合は、更新が必要になりますのでご注意ください。

利用可能な制度も

 健康管理手当を受けると、次の制度も利用できます。

  1. 預貯金の利息が有利になる新マル優制度
  2. 都営交通(地下鉄・バス・都電・舎人ライナー)の無料パス

 健康管理手当の新規申請や更新の書類は、東友会にあります。その他わからないことがあれば、東友会にお問い合わせください